はやり目(ウィルス性急性結膜炎)
はやり目とは、ウイルスという病原体によって起こる非常に伝染力の強い結膜炎です。ウイルスは、極めて小さな生き物で、電子顕微鏡でやっと見える大きさです。ウイルスは結膜の細胞に侵入し、その細胞を自分のすみやすいように変えてしまいます。そしてその細胞を殺してしまい、次に新しい細胞へと乗り移ります。白血球などの免疫細胞が戦うのですが、その細胞の死骸が目やにです。
目やにには、他の人に移りやすいウィルスがいっぱいあります。目やにを手でぬぐいとったりすると手にはべっとりウィルスがついています。その目やには1か月後も生きていたという報告もあります。症状としては、リンパ腺が腫れる、全身がだるく発熱することもあります。また、大量の目やにや、目がショボショボしたり、ゴロゴロしたり、まぶしさを感じることもあります。
この病気には有効な治療法はまだありません。しかし、ウイルスによって破壊された細胞に細菌などが感染しないよう抗菌点眼薬と、炎症を抑えるステロイド点眼薬を処方します。
対策としては
①タオルや洗面器は別々にする
②手や指は、水道水を出しっぱなしにして、石鹸でよく洗う
③タオル、ハンカチ、下着などはできるだけ煮沸し、乾燥させる
④点眼に使用したり、涙や目やにをふき取ったティッシュは、ビニール袋に入れてまとめて捨てる
⑤保育園、学校、職場は休む必要があるので、医師と相談する。
⑥人の使っている目薬を、使わない
などが挙げられます。
投稿日:2017年8月25日 カテゴリー:眼の症状