ドライアイ(乾性角結膜炎)
涙は、結膜や角膜についたゴミやほこりを洗い流し、血管のない角膜に酸素や栄養を与えるなど大切な役目をもっています。この涙が病的に減少したり、涙の質が変化して、十分に角膜を潤さなくなるものをドライアイといいます。ドライアイは涙で目を保護することが出来なくなるため、目の表面に傷がついたりして、障害をおこす病気です。
「ドライアイの原因」
*涙の変質や量の減少
加齢、体の疾患、降圧剤や精神安定剤などの薬の副作用、強いストレスなどにより、涙液の量が減ることや、涙液が濃くなることがあります。
*環境
部屋の乾燥 大気汚染
*まばたきの減少
OA作業、運転、細かい作業などでまばたきの回数が減る
このうち、加齢と体の疾患以外のすべてについては、自分で予防できるでしょう。加齢とともに涙の質や量は変化していくものですが、これは生理的な現象なので、目の乾燥を自覚したら、休息と人口涙液の点眼薬などで、こまめに対処しましょう。ストレスは自律神経の働きを低下させ、涙液の分泌を抑します。また、目を見開いたり、部屋が乾燥していると、涙がどんどん蒸発してしまい、目をうるおすのに間に合わなくなります。まばたきは、新しい涙を瞳に送り出すポンプの役目をはたしています。そのためOA作業や細かい作業に夢中になって、まばたきを減少させてしまうと、涙の分泌を減らすことにつながってしまいます。乾燥を防ぐためにも、瞬きはたいせつな反射運動なのです。
「ドライアイの治療と対策」
ドライアイは、軽いうちなら、保湿成分のヒアルロン酸ナトリウムの点眼薬で症状が楽になります。また、エアコンがある部屋には加湿器を備え、濡れタオルを干すなどして、湿度を調節する必要があります。デスク回りでは、パソコンのモニターを目より下の位置に置き、上目使いにならないようにしましょう。まばたきを意識的に行うのも大切です。目が乾燥して痛む、まぶしい、かすむなどの症状があるときは、受診してください。
投稿日:2016年10月7日 カテゴリー:眼の症状