マイボーム腺分泌不全
マイボーム腺は上下のまぶたの縁にある数十個の分泌腺で、涙の表面を覆う油脂成分を出しています。マイボーム機能不全には油が出なくなるタイプ(分泌減少型)と油が出すぎるタイプ(分泌過多型)があり、日本では圧倒的に油が出なくなるタイプ(分泌減少型)が多く、とくに高齢者に目立ちます。
症状は目の充血、異物感、乾燥感、灼熱(しゃくねつ)感、かゆみ、一時的なかすみなど多様で、「ショボショボ」「まぶたが重い」といった訴えもあります。
閉塞性では涙の最表層の油分が不足するため、目の表面が乾燥しやすく、ドライアイになることがあります。従ってコンタクトレンズを装用している人は、トラブルが生じやすくなります。さらに細菌感染が起きるとマイボーム腺炎となり、まぶたがただれることもあります。
まぶたを温めるとマイボーム腺内の油分を軟らかくし、溶け出しやすくなります。適度に湿らせたタオルを電子レンジで40秒前後温め、やけどしない温度であることを確認してから、閉じたまぶたの上にのせ、4、5分温めるといったことを毎日1、2回行うと良いでしょう。