網膜色素変性
小中学生の頃に発病し、両眼の眼底の周辺部から特殊な色素斑がたくさん現れて、中心に向かってゆっくり進行する病気です。光を感じる細胞は網膜の周辺部分にたくさんあり、これがこわれてくるので、夕方や夜になると物にぶつかりやすくなったりする夜盲に最初に気づきます。視野もまわりの方から狭くなっていきますが、進み方が非常にゆっくりで、中心が最後まで残って、視力は長い間保たれるため、発見されたときはかなり進行した状態になっているのが普通です。進行の早さはさまざまで、青年期にほぼ失明の状態になる人もいる一方失明しないで一生を送る人もいます。
網膜色素変性に対しては、現在のところ残念ながら根本的な治療法がありません。症状の進行を遅らせることを期待して、暗順応改善薬(ヘレニエン)、ビタミンA、循環改善薬などの内服を行うこともありますが、まだ効果が証明されているわけではありません。
投稿日:2017年12月1日 カテゴリー:眼の症状