緑内障の検査
緑内障は、初期症状に気づきにくい特徴がありますので、定期的な検査が必要です。早期発見のためには、眼圧を測定する「眼圧検査」を定期的に受けるようにしましょう。視神経に障害が出るより前に、病態を発見し、適切な治療を始められます。緑内障の診断は「眼圧検査」のほか、眼底の異常や、視野欠損の症状が現れているかチェックするなど、いくつかの検査を組み合わせて行われます。
●眼圧検査
点眼薬で目の表面に麻酔をして、ゴールドマン眼圧計という測定器具を、角膜に直接当てる方法や、非接触の空気眼圧計で、空気を当てて測定する、方法の2通りがあります。いずれも痛みはありません。眼圧は一定ではなく、1日のうちでも変化するので、できれば2~3回通院し時間などを変えて測るとよいでしょう。眼圧が高いのに異常を起こさない人もいます。これは、高眼圧症といわれ、普通の人より眼圧の限界がやや高い位置にあるのです。しかし、将来的にも安心とはいいきれませんので、定期的に経過をみていく必要があります。逆に、一般的には正常値なのに、視神経が侵されてしまう正常眼圧緑内障の人もいます。
●眼底検査
検眼鏡や眼底カメラを使って、視神経の異常を調べます。外側から目の奥に特殊な光を当てて、観察する方法です。眼圧が上昇していると視神経の中央がへこみ、白く変色します。
●視野検査
視野の検査は、ゴールドマン視野計という測定装置で、指標が見える範囲を測定するのが主流です。検査の際は、視線を1点に合わせ、その周辺の指標がどのくらいまで見えるか、見る感度がどのくらい高いかなどを調べます。これで、視野の広さや欠損部がわかります。コンピュータ操作の精密自動視野計は、視野欠損状態が繊細に調べられますので、初期の段階に有用です。視野欠損は最初は見えにくくなる程度えすが、進行すると暗点という見えない箇所が出てきます。
●隅角検査
特殊なコンタクトレンズを装着し、細隙灯顕微鏡で房水の排出口である隅角の状態を調べます。
●視力検査
基本的な目の検査で、物を見る能力を調べます。まず裸眼視力を検査し、1.0に満たない場合は、眼鏡レンズを使って矯正視力を測定します。
気になる症状などあれば、ご相談ください。
投稿日:2016年12月14日 カテゴリー:眼の症状