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飛蚊症

目の前には何もないのに、蚊のような小さな虫が飛ぶように見えたり、糸くずのようなものがふわふわ浮いて見えることがあります。これは飛蚊症といわれるもので、角膜が傷ついていたり、ゴミなどがついていたりするために見えるわけではありません。硝子体の中ににごりがあり、その影が網膜上に映ったものです。

飛蚊症の多くは、加齢による生理的なものですから治療の必要もなく、心配はいりません。強度近視や打撲などが原因で若い人にも起こることもあります。一方で、重大な目の目の病気の初期症状のこともあるので、浮遊物の数が急に増えたりした場合は、急いで受診するようにしてください。

●生理的な飛蚊症

生理的に硝子体が濁っているためにおこる飛蚊症は、とくに治療の必要はありません。おもな原因は次の通りです。

・先天性のもの

生まれつき硝子体がにごっているものです。普通は出生の頃に澄んでくる硝子体の一部が、透明になりきれなかったものです。

・後部硝子体剥離

通常、網膜と硝子体は密着しているものです。しかし、加齢や強度近視によって、ゼラチン状の硝子体が液化してゆるみ、硝子体の後面が網膜から離れてしまうことがあります。これを後部硝子体剥離といいます。多くの場合は心配ないものですが、後部硝子体剥離から網膜裂孔が起こる可能性もあります。硝子体と癒着している部分の網膜が、剥離した部分の硝子体に引っ張られて、網膜に孔が開いてしまうのです。これは、危険な状態ですから、飛蚊症の浮遊物の数が急に増えたら、急いで受診してください。

●注意が必要な飛蚊症

網膜裂孔、網膜剥離

加齢や強度近視、外傷、疾患などが原因で、網膜裂孔を起こすことがあります。網膜が裂けて孔が開くと、硝子体がにごり、飛蚊症が生じます。網膜裂孔から網膜剥離が起こると、視野が急に狭くなったり、視力を失うこともあります。

ぶどう膜炎

ぶどう膜炎の炎症が拡がり、硝子体内に炎症細胞が増えて飛蚊症が起こるものです。症状が悪化すると、にごりがひどくなり、物を見るのにも困難になります。

何か気になる症状がございましたら、お気軽にご相談ください。

 

投稿日:2016年11月14日  カテゴリー:未分類, 眼の症状